美容室・サロンの廃棄物|薬剤の容器・毛髪・使い捨て用品の扱い
美容室やサロンは、一つひとつの量は多くないものの、扱いに迷うものが集まる現場です。カラー剤の残り、空になった薬剤の容器、切った毛髪、使い捨てのケープやタオル。「これはどっちのごみだろう」と手が止まった経験、あるのではないでしょうか。この記事では、サロンから出るものを整理して、委託の組み立て方までまとめます。
- 事業として出たものは、量が少なくても家庭ごみにはならない
- 薬剤の残りと空容器は、分けて考える
- 毛髪の扱いは、自治体の案内で確認する
- 店舗の規模が小さくても、委託の考え方は同じ
まず押さえる前提
店舗の規模にかかわらず、事業活動に伴って生じたものは、家庭から出るごみとは扱いが異なります。自宅兼店舗の場合も、店舗部分から出たものは事業系として整理する必要があります。
一般廃棄物と産業廃棄物の分け方は事業系ごみの分別ルール、種類の考え方は産業廃棄物20種類とはをご覧ください。
サロンから出るものを整理する
1. 薬剤そのもの(残液)
カラー剤、パーマ液、ブリーチなどの残り。性状によっては通常より厳しい基準が適用される場合があります。排水に流してよいかどうかも含め、自己判断せず委託先や所管窓口に確認してください。判断の前提は特別管理産業廃棄物とはにまとめています。
2. 薬剤の空容器
プラスチック製のボトル、チューブ、スプレー缶など。中身が残っているかどうかで扱いが変わります。中身を使い切ってから出すのが基本ですが、スプレー缶の穴あけの要否は判断が分かれるところです(蛍光灯・乾電池・バッテリーの廃棄)。
3. 毛髪
量はまとまりますが、扱いは自治体の案内によって異なることがあります。市の事業系ごみの区分でどう位置づけられるかを確認してください。
4. 使い捨ての用品
ケープ、手袋、ペーパー、コットン、カラー用のフィルムなど。素材ごとに分かれます。薬剤が付着しているものは、付着の程度によって扱いが変わることがあります。
5. 店舗の運営で出るもの
段ボール、シャンプーの詰め替え容器、什器、照明器具。段ボールは、状態を整えれば資源化できる可能性があります(段ボール・古紙の資源化)。
ここは要チェック
薬剤を扱う現場で気をつけたいのが、残液を排水に流してよいかどうかです。下水への排出には別の枠組みのルールが関わることがあります。「少量だから」で判断せず、使用している薬剤の成分表を確認したうえで、所管窓口や委託先にご相談ください。
小規模店舗ならではの悩みと対処
量が少なくて業者が見つからない
単独では回収の効率が悪く、断られることがあります。次のような方法があります。
- 一般廃棄物と産業廃棄物の両方をまとめて相談する(廃棄物一元管理とは)
- 回収頻度を落として、1回あたりの量をまとめる
- 近隣の同業と回収日を揃える形が取れないか相談する
置き場所がない
バックヤードが狭い店舗では、保管が悩みの種です。においが出やすいものは密閉容器を使い、回収のタイミングを量に合わせてください(保管場所が足りないときの対策)。
POINT
スタッフが分別に迷わないよう、「迷ったものを入れる箱」を1つ作っておくと現場が回ります。適当に入れられるより、後でまとめて判断できるほうが安全です。
委託の手続き
店舗が小さくても、手続きの考え方は変わりません。
- 産業廃棄物にあたるものは、許可を持つ業者と書面で契約する(委託契約書のポイント)
- マニフェストを交付し、返送を確認する(マニフェストの書き方)
- 事業系一般廃棄物は、市の枠組みに沿って処理する
開業のタイミングで一度整理しておくと、後から慌てずに済みます。業者選びの手順は愛知県で産業廃棄物処理業者を選ぶ手順をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 毛髪は燃えるごみに出せますか?
A. 事業系ごみとしての区分は自治体の案内によります。市の窓口でご確認ください。
Q. カラー剤の残りは水で薄めて流していいですか?
A. 自己判断は避けてください。下水への排出には別の枠組みのルールが関わることがあります。成分表を確認のうえ、所管窓口にご相談ください。
Q. 自宅の隣で営業しています。家庭ごみと一緒でいいですか?
A. 店舗の営業に伴って出たものは事業系として扱われます。家庭ごみとは分けて出してください。
Q. 契約書やマニフェストは、小さな店でも必要ですか?
A. 産業廃棄物を委託する場合は、規模にかかわらず必要です。量の多少で不要になるものではありません。
Q. 費用を抑える方法はありますか?
A. 段ボールなど資源化できるものを分ける、回収頻度を実際の量に合わせる、といった見直しが効きます(処理費を削減する方法)。
まとめ: 迷うものを一覧にして相談する
サロンの廃棄物は、種類が多い割に一つひとつの量が少ないため、判断だけが積み上がっていきます。だからこそ、最初に一度整理しておく価値があります。
店舗から出るものを書き出して、判断に迷うものに印をつけてください。その一覧を持って相談すれば、分別ルールと委託の形が一度に決まります。
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