廃油・切削油・グリースの処分|性状の確認と保管の注意点

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廃油・切削油・グリースの処分|性状の確認と保管の注意点

機械の交換油、切削で使った水溶性の廃液、清掃で出た油汚れのウエス。油まわりの廃棄物は、種類が多いうえに性状の見極めが難しく、扱いを誤ると事故にもつながります。この記事では、事業所から出る油系の廃棄物について、分類の考え方と現場での保管・委託の進め方を整理します。

  • 「油」とひとくくりにせず、種類ごとに分けて考える
  • 危険性のあるものは、通常より厳しい基準が適用される場合がある
  • 混ぜると資源化のルートから外れ、費用も上がる
  • 保管中の漏えい・引火が最大のリスク

油系の廃棄物を分けて考える

1. 鉱物油系(交換油・潤滑油など)

エンジンオイル、ギヤオイル、油圧作動油など。比較的まとまった量が定期的に出ます。整備工場での扱いは自動車整備工場の廃棄物にまとめています。

2. 切削油・加工油

油性のものと水溶性のものがあり、扱いが変わります。水溶性の廃液は水分が多く、油の廃棄物として出すのか別の扱いになるのか、性状の確認が必要です

3. 廃食用油

厨房から出るもの。状態によっては有償で引き取られることもあります。飲食の現場については飲食店の廃棄物処理をご覧ください。

4. 油が付着したもの

ウエス、手袋、フィルター、吸着材など。油そのものではなく「油の付いた別のもの」として扱われるのが基本ですが、判断は付着の程度によります。

5. 油分を含む泥状のもの

ピットの底に溜まったスラッジ、分離槽の残さなど。汚泥として扱われることが多い品目です。

ここは要チェック

油の中には、引火しやすい性状のものや、有害物質を含むものがあります。該当すると特別管理産業廃棄物として通常より厳しい基準が適用され、委託できる業者も限られます。判定の基準は数値で定められているため、自己判断せず特別管理産業廃棄物とはを確認したうえで、業者や所管窓口にご相談ください。

混ぜないことが、費用と安全の両方に効く

油系の廃棄物でいちばんやってはいけないのが、種類の違うものを一つのドラム缶にまとめることです。

  • 資源化のルートから外れる:性状が揃っていれば燃料等として再生できたものが、混合になると難しくなります
  • 費用が上がる:処理が難しいものの単価が全体に適用されます
  • 受け入れを断られる:中身が特定できないものは、引き取ってもらえないことがあります
  • 危険な反応が起きうる:薬品が混ざると、想定外の反応につながることがあります

POINT

容器には「何を入れる容器か」を大きく表示してください。油の見た目は似ているため、表示がないと必ず混ざります。担当者が代わったとき、夜勤帯に作業したとき——事故はそこで起きます。

保管でのリスク管理

  • 受け皿(防液堤)を用意する:容器が倒れたとき、漏れた油が広がらないようにします
  • 屋根のある場所に置く:雨水が入ると量が増え、性状も変わります
  • 火気から離す:溶接・グラインダー作業の近くに置かない
  • 容器を密閉する:揮発と引火のリスクを下げます
  • 満杯にしない:運搬時にあふれます
  • 油の付いたウエスをまとめて放置しない:条件によっては発熱することがあります

保管の基本的な要件は産業廃棄物の保管基準をご覧ください。消防に関わる貯蔵の規制は廃棄物処理法とは別の枠組みになるため、量が多い場合は所管窓口にご確認ください。

委託するときに確認すること

  • 許可の区分:油の種類によって、必要な許可が変わります。特に特別管理産業廃棄物に該当する場合は対応できる業者が限られます(業者を選ぶ手順)
  • 容器の供給:ドラム缶やペール缶を業者から供給してもらえるか
  • 回収の単位:本数単位か、重量か、容積か。費用の考え方が変わります(処理費用の相場と料金の決まり方)
  • 処理の方法:燃料等として再生されるのか、焼却されるのか

よくある質問(FAQ)

Q. 少量の廃油でも契約とマニフェストが必要ですか?

A. 量の多少で手続きが不要になるものではありません。少量でも同じ考え方で運用してください(委託契約書のポイント)。

Q. 水溶性の切削廃液はどう扱いますか?

A. 性状によって扱いが分かれます。成分表(安全データシート)を業者に見せて判断してもらうのが確実です。

Q. 廃食用油は売れると聞きました。

A. 状態と相場によって有償で引き取られることがありますが、有価物かどうかは取引の実態から総合的に判断されます。自己判断は避けてください。

Q. 油の付いたウエスは可燃ごみに出せますか?

A. 事業活動で生じたものは、家庭ごみとは扱いが異なります。付着の程度によって分類が変わるため、業者に確認してください。

Q. 容器はどこで入手すればいいですか?

A. 委託先から供給を受けられることが多い品目です。契約の際に費用に含まれるかも確認しておいてください。

まとめ: 性状が分かれば、道が決まる

油系の廃棄物は、性状さえ特定できれば、あとは容器・保管・委託先の3点を整えるだけです。逆に性状が曖昧なままだと、どこにも出せません。

自社から出ている油を種類ごとに書き出し、成分表と一緒に業者へ相談してください。混ざったものを後から分けることはできないので、容器を分けるところから始めるのが確実です。


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